勤務医も節税できるの?勤務医向けの節税方法を詳しく紹介

勤務医の収入は給与所得のため節税の余地はあまりないように思われがちですが、実は工夫によって節税することができます。
この記事では、勤務医の方へ向けた節税の方法について紹介していきます。

控除額を増やすことにより節税する

勤務医の平均年収は、おおよそ1,000万円から2,000万円と言われており、一般のサラリーマンと比べるとかなり高額な給与です。
ただし、これはあくまでも額面の金額で、ここから健康保険や厚生年金などの社会保険料、所得税、住民税などが引かれます。

例:額面年収1,500万円の独身勤務医の手取年収の概算
①課税所得:額面年収(1,500万円)-給与所得控除(220万円)-社会保険料(210万円)-基礎控除(38万円)≒1,030万円
②所得税:1,030万円×33%-153.6万円=186.3万円
③住民税:1,030万円×10%=103万円
④手取年収:額面年収(1,500万円)-社会保険料(210万円)-税金(②+③=290万円)=1,000万円
となります。

日本の場合、所得税は累進課税のため、給与所得が多ければ多いほど所得税はどんどん増えていき、また住民税も所得に単純連動するため、税額は比例的に増えていきます。そして、課税対象額から差し引くことが出来る控除額を増やすことができれば、節税ができ、手取年収の1,000万円が増えるということになります。

特定支出控除をうまく使う

勤務医のように、仕事に使う経費が多い人は、給与所得控除や、源泉徴収で自動的に引かれる控除項目の他に「特定支出控除」という控除を活用することが出来る可能性があります。

特定支出控除とは、仕事で発生した経費の合計額が、その年の給与所得控除額の1/2を超えた際に、給与所得控除額に加算できる制度です。

勤務医の場合、仕事に関する費用では、資格取得費、書籍代、研修費、学会関連費用などがあります。これらの費用を合算して控除申請を行ないます。
控除の申請には、領収書などの出費を証明するものが必要ですから、受け取った領収書や証明書などはしっかり保管しておきましょう。
勤務医の場合は、知識を深めるための書籍や研修など、費用が多く掛かると言われていますので、こういった制度をうまく活用して節税に役立てられると良いでしょう。

<2h>特定支出控除の条件とは

上述したように、特定支出控除を受けるためには一定の条件が必要です。

通勤費 一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出が対象で、他の病院に移動する際の交通費などが考えられ、高速道路料金やガソリン代などが該当しますが、グリーン車料金などは対象外です。
転居費 業務命令によるものであれば、引越費用、高速道路料金、ガソリン代、宿泊費などが該当します。自己都合のときは該当しません。
研修費 学会等の出席、講演会への参加、業務上必要とされる知識・技術を習得するための研修費、交通費などが該当します。
資格取得費 認定医や専門医の資格取得の際の費用、受験料、更新料などが該当します。
帰宅旅費 遠方の病院へ転勤し、単身赴任を余儀なくされた場合、妻子が暮らす自宅への帰省費が該当します。
勤務必要経費 図書費、衣服費、交際費が該当します。

図書費は医学書の他、新聞、雑誌、定期刊行物など職務に関連するものが該当します。

衣服費は白衣や術衣が病院から貸与されず、自費で購入した場合の支出が該当します。

交際費は関係が深い医局の親睦会への参加費、教授・同門の医師との交際・接待費などが該当します。

申請は確定申告で行なう

特定支出控除を受けるには、給与所得者である勤務医も確定申告を行なう必要があります。確定申告書に、「特定支出控除を受ける旨」と「特定支出の合計額」を記載します。

その申告書に特定支出に関する明細書及び給与の支払者の証明書を添付して税務署に提出します。また、「搭乗・乗車・乗船に関する証明書」に関しては、一交通機関の利用料金が「15,000円」以上の場合に必要で、15,000円未満の場合は証明書の発行は必要ありません。

生命保険料控除やiDeCo、ふるさと納税もひとつの手

高額の給与を貰う医師の節税対策として、生命保険料控除やiDeCoも有効な手段と言えます。上記の計算例でも示しましたが、額面年収1,500万円の給与所得者には、所得税率33%と住民税率10%の合計43%という高い税率が適用されています。少しでも所得控除を増やすことで、節税をすることも可能になります。生命保険料控除で所得税12万円・住民税7万円、iDeCoによる控除で27万円ほどの所得控除を受けると仮定すると、

所得税:(12万円+27万円)×33%=13万円
住民税:(7万円+27万円)×10%=3.4万円
の控除を受けることが出来ます。

また、高所得者はふるさと納税の限度額も高いため、多くの返礼品を受け取ることも出来ますので、ふるさと納税も有効な節税手段と言えます。

まとめ

特定支出控除は仕事に必要な書籍や出張や講演会参加のための交通費、転居の費用、帰省のための交通費など幅広い出費が控除の対象になっていますので、積極的に活用することでかなりの節税効果があるでしょう。

また、給与が多ければ多いほど効果が大きくなる生命保険料控除やiDeCo、ふるさと納税を上手く活用することも有効な節税方法と言えます。

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