扶養で節税!扶養の定義や活用方法について詳しく解説

節税する際に大きな味方となるものが、「扶養控除」という制度です。扶養とは何か、扶養控除とは何かについて詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。今回の記事では、扶養の定義や概要、あまり活用されていない扶養控除の方法、節税効果について説明します。節税する際の材料として役立ててください。

扶養・扶養控除とは

扶養とは、自力で生活できない者を養うことを指します。扶養控除とは、扶養している親族が納税者にいる場合、所得控除の対象となる制度のことです。扶養親族にあたる方がいる場合、支払う税額が安くなるというメリットがあります。

控除の対象となる扶養親族の定義は、「年間の所得金額が合計38万円以下」であり「給与収入のみであれば、給与収入が103万円以下」であり、「納税者と生計を一にして」おり、「年齢が16歳以上」であること、「青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと」という条件が設けられています。

控除額は扶養親族の年齢や同居しているかどうかといった観点から変動するものです。扶養親族がいる場合は扶養控除申請を行なうことが節税対策となります。扶養親族に該当する方がいる場合は、積極的に控除申請を行ないましょう。

「生計を一にすること」は同居の必要なし

扶養の定義を先述しましたが、厳密に定められているわけではありません。たとえば、「生計を一にすること」とありますが、実はこの条件には同居している必要がないことが挙げられます。資金援助をしていれば、別居している年金暮らしの両親を扶養に入れて節税できる仕組みになっています。くわえて、資金援助の額は問われません。年金額はひとりあたり158万円以下であることが条件ではありますが、両親の年齢が70歳を超えると控除額はひとりあたり10万円ずつ増える仕組みになっています。

また、過去に資金援助をしていた場合はさかのぼって控除申請することが認められています。「何年か前から親の生活費を負担していた」、「仕送りをしていた」といった場合はさかのぼって申請しましょう。最長5年までさかのぼれる仕組みになっています。

また、健康保険についてですが、親が75歳以上になると国民健康保険から後期高齢者医療保険に移行します。後期高齢者は自分自身で保険料を負担しなければならないのです。保険料は年金から天引きされる仕組みになっていますが、生計を一にする親族の口座から支払えるケースもあります。そのような場合は社会保険料控除として所得控除を受けられるため、自身は当てはまるかどうか税務署に問い合わせてみるとよいでしょう。

扶養に入れられる親族の範囲は広い

6親等以内の血族もしくは3親等以内の姻族までが扶養の範囲として認められています。たとえばいとこの子ども、祖父母の兄妹や義理の親の兄妹まで扶養に入れられるのです。誰の扶養にも入っておらず、なおかつ扶養の範囲内にあたる親族がいる場合は、本人に了解をとったうえで扶養に入れると節税対策になります。

扶養対象者に仕送りをしていれば扶養に入れられるため、今一度親族について洗い直してみるとよいでしょう。本人に無断で扶養に入れると後々親族内で問題になる可能性があるため、きちんと本人と話し合ったうえで扶養に入れるようにしましょう。

離婚した後でも子どもを扶養に入れられるケースがある

離婚後、子どもの養育費を元配偶者に対して支払っている人もいることでしょう。子どもを直接養育しているわけではなくても、以下の条件を満たせば離婚後でも子どもを扶養に入れて控除を受けられるケースがあります。

  • 養育費を定期的に支払っている
  • 元配偶者が子どもを扶養に入れていない
  • 子供が16歳以上である

子どもが16歳未満である場合、節税効果は見込めません。元配偶者が基礎控除、給与所得控除、寡婦控除を受けている場合は、課税対象外となっている可能性も高いため、子どもを扶養に入れる必要性がそもそもない可能性もあります。その場合はご自身の扶養に入れた方がトータルで見て節税になります。しかし、子どもを離婚した相手の扶養に入れることに拒否反応を示す元配偶者もいることは考えられるため、よく話し合う必要はあるでしょう。

内縁の関係であっても扶養に入れられるケースがある

配偶者控除は結婚していなければ使えません。しかし、社会保険上の夫婦の概念は内縁関係であっても認められます。同棲している相手が以下の条件を満たす場合、扶養に入れて節税できる可能性があります。

  • パートナーの年収が130万円以下
  • 生計を一にしている
  • 内縁関係である

内縁関係にあることを証明するには、二人分の戸籍謄本と被保険者の世帯全員の住民票(コピー不可・個人番号の記載がないもの)が必要となります。これは重婚していないことや同居の事実を示すために必要な手続きなので、きちんと戸籍謄本・住民票をあわせて申請しましょう。

扶養に入れられる親族は了解をとったうえで扶養に入れて節税しよう

扶養に入れられる親族の範囲は、思っていたよりも広かったのではないでしょうか。同居や養育の必要が必ずしもあるわけではないところも、念頭に置いておきたいポイントです。内縁のパートナーも扶養に入れて節税できる可能性があるため、扶養に入れたい相手とよく相談したうえで節税対策の一環としましょう。

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